土作りは美味しい大根栽培に限らず、美味しい野菜を栽培するうえで基本であり、大切な作業です。大根栽培では「大根十耕」と言われるように、10回耕すくらいの気持ちで土を耕す必要があります。「株式会社六沢大根屋」では、播種をする前には燕麦(えんばく)をすき込み、元肥としてフミン酸系の有機肥料を使用します。 他に独学で選び抜いた有機資材も投入し、ふわふわの柔らかい土を作ります。土が固かったり、土の中に障害物があると大根の根が分岐する「股根」となり、まっすぐきれいな大根ができません。しっかりとした土作りをすることで大根の根張りがよくなり、食味も向上します。
害虫を駆除する時など、どうしても必要な時を除いて農薬を使用しておりません。美味しくても、安心して食べることができなければ、本当の美味しさとは言えません。「株式会社六沢大根屋」では、農薬の使用回数を減らすために、防除を徹底するようにしています。 毎日、種まきから収穫まで大根の状態を見ます。雨の日も風の日も大根がきちんと成長しているか、病気になっていないかなど、子どもを育てるように愛情を持って見守ります。
大根は冷涼な気候を好むので、一般的に春や秋に栽培されることが多く、夏の栽培は北海道や東北などの夏でも比較的涼しい産地に限られています。 冷たく湿った東風(やませ)が吹き込む六沢地区は、尾花沢の市街よりもさらに平均気温が低く、夏大根の栽培に適した環境です。六沢の冷涼な気候を活かし、夏場栽培にも力を入れて、春・夏・秋と切れ目なく栽培しております。
当農園の大根は、露地園芸で行っております。 大根は、水分を求めて根っこが地中深くまで生長するので、水が近くにあるとそれ以上は根が伸びにくくなり、根が太く短くなってしまいます。大根が生活する土を通気性と排水性、保水性にすぐれたふわふわの状態にする事で大きく美味しい大根を育てることができます。 また大根栽培では、暑さが厳しく、雨が少ない年には灌水作業も必要になります。さらに、地中の乾燥を防ぐために、マルチを張ります。マルチを張ることで六沢の冷涼な気候から地温と湿度を保持し、雑草を抑えることもできます。
大根はデリケートな野菜です。出荷中にひび割れが起きることは多々あります。六沢大根は味だけでなく、農家の愛情を一身に与えられて育った見た目も見てほしいと思っています。だからこそ育てている時だけでなく、収穫・出荷する時も丁寧に作業をするようにしています。 大根はひとつひとつ自分たちの手で土から抜き、自分たちの手でひとつひとつ軽トラックに積んで畑から運び出します。軽トラックの荷台に詰め込みやすいように葉っぱはその場で切り落として並べます。収穫作業の全てを自分たちの「手」で行っています。
大根の美味しさを多くの方に知っていただければと、たくあん・いぶしたくあんといった漬物も始めました。繊細で細やかなみずみずしい食感が特徴の六沢大根を丸々1本使用しています。 独自の味付けで漬け込み時間を調節したたくあんと、地元の人のお口に合うように独自に燻製する時間を調整したいぶしたくあんは、こだわりの商品です。たくあんは通年、いぶしたくあんは12月~3月まで期間限定で販売しています。ぜひ一度ご賞味ください。